洋楽を使ったリスニング学習は、楽しくかつ英語力もアップする魅力的な方法です。
「どんな曲から始めたらいいんだろう」「英語ができるようになる洋楽の聴き方が知りたい」
そんな方のために、洋楽を使った英語学習法とおすすめの曲を紹介します。
- 洋楽で楽しく英語を学びたい
- 英語学習におすすめの洋楽が知りたい
- 洋楽を使った効果的な勉強方法が知りたい
洋楽を使った学習法のメリット
洋楽は、効果的に使えば英語力アップが狙えます。
私の友人で、留学をしていないのに英語がペラペラな人がいます。彼の勉強法を聞くと、高校生の時にひたすら洋楽の歌詞を自分で訳して、それを和訳と比較していたそうです。
また、英語講師をしていた私自身も、洋楽を学習に取り入れていました。
そんな洋楽をつかった学習法は、以下のようなメリットがあります。
- 長続きしやすい
- 日常で使われている単語が学べる
- 様々な英語の表現に触れられる
- 自然な発音が手に入る
- 単語や発音が定着しやすい
音楽は楽しみながら学習できるので、長続きしやすいです。
趣味として楽しめるのに、適切にやれば英語力もアップできるなんて、嬉しいですよね!
また音楽は、問題集を解くのと違い、電車の中や、お風呂でも聴けるのでどこでも、いつでも英語に触れられるのもメリットです。
教科書を使った堅い勉強に疲れてしまったときの、リフレッシュにもなりますよ。
曲の歌詞に出てくる単語は、ネイティブが日常的に使っているものばかりです。それをフレーズごと覚えれば、日常会話で応用することもできます。
実際に、私が留学をしたときも、歌詞の一部を会話で使ってネイティブに驚かれたことがありました。私はBruno Marsの曲に出てくる “I swear!”(誓います=本当だよ!)を言ったら、使い方があまりに自然だったそうで、「今何て言った?!」「すごいよ!アメリカ人みたい!」と褒められました。
歌詞は「ネイティブらしい表現」で溢れています。日本語の感覚では作れないような文章だらけです。
歌を通して、自然な英語の言い回しが身につけられるのは、洋楽の学習ならではです。テストや英検での筆記問題にも、活きますよ!
例えば、アナと雪の女王の主題歌「Let It Go」。Letは辞書には「~させてあげる」とありますが、日本語的に考えていると、使うのが難しい単語です。
でも歌詞を通して学べば、「“Let it go” =それを行かせてあげる=自由にさせる」と、Letの意味が捉えやすいですよね!
英語の勉強をしていると、どうしても日本語のような発音になってしまう人がいます。
ですが歌で学ぶと、メロディとリズムに合わせるので、自然と英語らしい発音が簡単にできます!
例えば、先程も挙げたディズニーの「Let It Go」。みんな「レット イット ゴー」ではなく、「レリゴー」と言いますよね。その言い方は、この上なく英語らしい、とてもきれいな発音なんです。
洋楽だと、このように頭で考えると難しい発音のルールも、自然に出来てしまいます!
発音については、こちらの記事でも詳しく説明しています。
洋楽の学習法だと、同じ歌を楽しんで何度も聴くので、単語知識や発音が定着しやすいです。
映画やドラマだと、勉強のためであっても、同じシーンを何度も見返す人はほとんどいません。本来は、マネして発音できるまで、何度も観る方が良いのですが、正直苦痛ですよね。
一方で、歌なら何度も聴けますね。繰り返し聴いて歌っているうちに、英語の表現や自然な発音が体に染み付きます。このように、反復練習ができるのが音楽の良い所です。
洋楽以外のリスニング対策は下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください!
洋楽で学習する際の注意点
洋楽と言っても、様々なジャンルがありますが、選曲は重要です。
以下の4つが、曲選びの注意点です。
- テンポが速すぎない曲を選ぶ
- Hip-Hopはスラングや不適切な表現に注意
- 文法が正しくないこともある
- 日本語訳はいくつか見比べるべき
アップテンポの曲は、リズムには乗りやすいですが、英語学習には不向きです。
速い曲は、ネイティブでも歌詞が聞き取れないこともあります。それではリスニングの練習にはなりませんよね。
また、テンポが速いとマネして歌うのが難しいです。慣れてきたら速い曲に挑戦してもよいですが、初級者や中級者はゆっくり目の歌選びがおすすめです。
ヒップホップの曲は、現地の若者男性しか使わないようなスラングや、差別的な表現が多く出てきます。
英語の学習には不要な単語がたくさんあるので、勉強には非効率的です。
この記事の後半では、英語学習にぴったりの曲を紹介しているので、参考にしてください!
これは、歌に限らず、ドキュメンタリー、インタビュー動画などでも起こることですが、文法が正しくないこともあります。ただ頻度は多くないので「そんなこともあるんだな」くらいに思っておけば大丈夫です。
例えば、”Shedon’t love me.” といった歌詞は時々出てきます。本来はdon’t ではなく、文法的に正しいのはdoesn’t ですね。
歌詞でこれが起こるのは、実際にネイティブも日常でそう言っているからなのですが、試験では不正解になるので、特に学生は気を付けてくださいね。
歌詞の日本語訳を見るときに、必ず複数のサイトを比較してください。
理由は、①和訳が間違っていることがあるから、②歌詞の解釈の違いを楽しめるからです。
正直、間違った和訳をしているサイトは結構あります。
洋楽の歌詞が自力でほとんど理解できて、確認程度に見るレベルなら、間違った訳にも気づけますが、ほとんどの人はそうではないと思います。
そこで、複数の訳を比較すれば、分かりやすいのでおすすめです。
ですが、曲全体から解釈すると、そこは「ベイビー(愛する人の呼び方)」が適切な訳になります。
このような誤訳も、複数を比較すると気づけます。
歌は歌詞の解釈に幅が合って、色んな捉え方ができることもありますよね。そのため、和訳した人によって日本語訳が大きく変わることもあります。
複数の訳を比べれば、自分ならどの解釈をするか考えながら、英語の理解を深めることができますよ。
例えば、”I”(主人公)が「僕(男性)」なのか「私(女性)」なのかでも、歌全体の解釈は変わります。一人称の言い方が変わらない英語ならではですよね。前後の意味からも判断して、英語を理解する練習ができますよ!
私が一番信頼している、歌詞の和訳サイトです。
この方は、英語知識が豊富なだけでなく、ネイティブの文化背景も踏まえて訳していて、クオリティがとても高いのでおすすめです!私も和訳を確認するときは、必ず参考にしています。
英語力がアップする洋楽の聴き方
いくら英語だからと言って、ただ洋楽を聞き流しているだけでは、英語力はアップしません。
歌詞を確認したり、単語や曲全体の意味を自分で考えるプロセスを通して、英語が上達していきます。
以下の4ステップが効果的なやり方です。
ステップごとに説明していきます。
いきなり歌詞を見ながら洋楽を聴く人がたくさんいますが、もったいない!
まずは歌詞を見ずに聴くことで、自分が聞き取れる単語、聞き取れないものを明確にできます。
聞き取れないということは、単語や表現の意味を知らなかったり、発音がキャッチできていないと分かります。その上で歌詞を見ることで、自分の苦手を意識しながら、覚えることができます。
ですが、いきなり歌詞を見てしまうと、リスニングよりも読む方が得意な日本人が多いので、目で見て分かるから、なんとなく分かった気になってしまうんです。
洋楽学習の良さを活かすためにも、最初は歌詞を見ずに聴いてくださいね!
自分の聞き取れないものが判明したところで、英語の歌詞を見て、一文ずつ自分なりに訳しましょう。
この段階では、まだ和訳は見ないでくださいね!
いざ訳すとなると、結構難しいと感じると思います。自分で訳を考えることで、「単語の意味がよく分かっていなかったかも」と気づくことができます。
また、一度自分の解答を出していると、後で和訳と比較して、異なる部分の理由をさらに考えることができます。日本語訳を見てしまうと、英語の理解をせずに、何となく分かった気になってしまいます。
なので、訳を観たい気持ちはぐっと堪えて、まずは自分なりに歌詞の意味を考え、書いてみましょう!
自分で訳した後は、分からない単語や表現の意味を調べましょう。
おすすめの順序は、まずは辞書で意味を調べて、自分で正しい訳を想定した後で、最後に和訳をチェックするやり方です。
歌には、辞書的な意味では、上手く訳せない言葉もたくさんでてきます。イディオム(単語と単語の組み合わせ)や、新しくできた言葉だったり、現地で流行っているものの名前だったり。そういったものは、歌詞を和訳しているサイトで確認すると分かりやすいですよ。
意味が分かったら、繰り返し聞いて歌いましょう!
発音の練習としてもいいですし、英語に触れることが目的でもいいです。
ゆっくりな曲でも、ちゃんと発音しようとすると意外と難しいはずです。部分的に集中して練習したり、全体的に繰り返し歌うのもOKです。誰でもすぐにはきれいに歌えないので、何度も何度も聞いて歌うのがポイントです
英語学習におすすめの洋楽25選
英語の学習にぴったりの洋楽を紹介します。
以下は英語を勉強している人におすすめの歌手です。
今回はその中でも、特におすすめの全25曲を紹介していきます!どれも歌詞の内容も良いので、ぜひそのまま覚えて使ってみてくださいね。
・One Direction ワン ダイレクション
・Bruno Mars ブルーノ マース
・Ed Sheeran エド シーラン
・The Beatles ビートルズ
・その他
ディズニー
・ディズニーの曲はテンポが比較的ゆっくり
・日本人に馴染みがあるメロディーなので、初心者でも歌いやすい
・一部、童話で使うような古い表現があるので注意
Start of Something New(ハイスクールミュージカル)
One Direction
・イギリスのグループだが、歌での発音はアメリカ英語との違いはほとんど分からない
・言葉の数は多くテンポが比較的速いので、難易度は少し高め
Bruno Mars
- 色々なタイプの曲を出している
- 言葉の数は多いので、難易度は少し高め
- ここで紹介している以外の曲は、テンポが速い曲も多いので注意
Bruno Mars – Just The Way You Are (Official Music Video)
Bruno Mars – The Lazy Song (Official Music Video)
Bruno Mars – When I Was Your Man (Official Music Video)
Ed Sheeran
- イギリス英語の特徴が強く発音に出ている(canは「カン」、rを発音しないなど)
- バラードで発音が聞き取りやすい
Ed Sheeran – Perfect (Official Music Video)
Ed Sheeran – Thinking Out Loud (Official Music Video)
Ed Sheeran – Photograph (Official Music Video)
Ed Sheeran – Dive [Official Audio]
・The Beatles
- 言葉の数が少なく、繰り返しも多いので初心者向け
- 少ない単語だけで表現しているため、訳が難しいものもある
IMAGINE. (Ultimate Mix, 2020) – John Lennon & The Plastic Ono Band (with the Flux Fiddlers) HD
その他歌手
その他に英語学習におすすめの曲をまとめました!
Backstreet Boys – I Want It That Way (Official HD Video)
・ゆっくりはっきりと歌っているので、発音をマネしやすい。
Daniel Powter – Bad Day (Official Music Video) [HD]
・言葉の数が多く、難易度は少し高め
Avril Lavigne – Complicated (Official Video)
・言葉の数が多く、難易度は少し高め
Adele – Someone Like You (Official Music Video)
・イギリス英語特有で、Rの発音が弱い(無い)
John Legend – All of Me (Official Video)
・程よい単語の量と難しさ
Justin Bieber – Love Yourself (PURPOSE : The Movement)
・言葉の数が多く、難易度は少し高め
A Thousand Years
・バラードで歌いやすい
まとめ
今回はリスニング学習におすすめの洋楽25曲を紹介しました。
ただ流しているだけでは効果はないので、以下のステップで聴いてくださいね!